「クレジットカードの番号って入れてもいいのかな〜」なんて,不安になっている人も少なくなっている昨今。はて,セキュリティーに革命的な進化があったなんてニュースは聞かないけど,ねぇ。
「マキシム(Maxus)」という名のクラッカーが,オンラインCDストアのCDユニバースから30万人分のクレジットカード情報を盗み,ウェブサイトにその情報を公開した。犯人は,CDユニバースがデータ処理に利用している,サイバーキャッシュ社のECVerifyにセキュリティーホールがあると警告している。
セキュリティーソフトの制作会社は,絶えず,そのソフトを改善していかなければいけない。万全だと思っても,使われるほどにほころびが見えてくる。改善をやめると,すぐにもセキュリティーは穴だらけになる。だから,改善を怠っているソフトを利用し続けてはいけない。クレジットカードの情報をウェブ上に貯蔵すると,確かに利便性は上がるが,安全性は大きく下がる。もしそうしたいなら,_最新の_暗号化技術を使うこと。アクセスを大幅に制限すること。そして,暗号のためのキー,アクセスのためのキーを頻繁に変えること。まじめに物事を考えているところなら常識だろうが,今回のCD Dショップには,その常識がなかった,という,ただそれだけのことだ。
いつの間にか,多くの店舗がネットワーク上に並び,あちらでもこちらでもクレジットカード番号を要求されるようになった。だが,セキュリティーシステムの進歩は,ちょっと前の,我々が不安にびくびくしていた時期から,大きな進歩なんてしてはいない。カード番号が盗まれるという事件は,公になっていないだけだと思っていい。マキシムは,そのことを,教えている。(記事参照: APBnews)
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